相国寺承天閣美術館

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「茶の湯―禅と数寄」 展示の見どころ1

相国寺承天閣美術館では10月5日より「茶の湯―禅と数寄」展を開催しております。
今回の目玉の一つが国宝の「玳玻散花文天目茶碗」(相国寺蔵)です。

宋時代 江西省吉安府の吉州窯で焼かれた小ぶりの茶碗です。玳玻(たいひ)とは玳瑁(たいまい)と呼ばれる亀の甲羅に似ていることからその名が付けられました。(図1)
また、内面には唐花文が表されており、この花文から「梅花天目」とも称されることもあります。

今回の展示では内面をより美しくご覧いただくために特殊な照明で展示しております。(図2)

このライティングにより茶だまり(内面底)が虹色に光る姿をご覧いただけます。
ぜひ御来館ください。

図1

図2

「茶の湯―禅と数寄」の企画展 詳細はこちら

茶の湯の道具たち1

①天目茶碗

中国南宋・元時代、浙江省天目山には臨済宗幻住派の祖中峰明本、 隣接地径山萬寿寺には相国寺法脈の祖である無準師範が住しており、日本から多くの学僧が参禅した。

これら日本僧が帰国時、贈られて持ち帰った建盞の茶碗を我が国では天目茶碗と呼び、禅院での儀式茶礼に使用されるようになった。つまり抹茶を喫する器は、この天目茶碗に始まると言ってよいであろう。

また台子は元来中国禅院で使用されていたもので、南浦紹明が中国から帰朝(一二六七)のおり、台子と皆具一式を筑前(福岡県)崇福寺へ請来した。

後、大徳寺から相国寺開山夢窓疎石を経て足利将軍家に伝わる。扶桑茶道の歴史は鎌倉時代に宋朝風純粋禅を伝えた臨済僧により始まった。
文:鈴木景雲

図1

図1:重要美術品 禾目(のぎめ)天目茶碗 建窯 南宋
禾目とは黒釉の表面に発色した細い線条文を、イネ科の植物の花の外殻にある針のような穂先に見立てた呼称。またこの線条文を兎の毛に見立て、兎毫盞(とごうさん)とも呼ばれている。本作は天目としては稀にみる大振りで、また口辺が反返った珍しい形である。
漆黒の釉薬が多く掛かり、禾が内外で美しい光沢を放っている。

「言祝ぎの美」 展示の見どころ

【見どころ1】 皇室ゆかりの品がずらり

京都御所の北に位置する相国寺。その境内にある塔頭の慈照院が桂宮家、大光明寺が伏見宮家の菩提所であるなど、皇室との縁は深く、寺宝からもその関係がしのばれます。
新たな天皇の即位を祝い、江戸時代の後水尾天皇の書いた宸翰と伝えられる書(図1)や、桃園天皇の皇后、恭禮門院の御所を移築した開山堂の襖絵(円山応挙(図2)・応瑞筆)など、皇室ゆかりの名宝をご覧いただきます。

図1

図2

 

【見どころ2】 初公開の伝来の名宝

江戸時代の相国寺の宝物目録では、筆頭に挙げられていた、後小松天皇宸翰叢林秘事(図3)。後小松天皇(1377〜1433)は相国寺が創建された時に在位していた天皇であり、その縁の品を有していることは、相国寺にとって重要なことでした。この叢林秘事は美術館でこれまで展示されることはありませんでしたが、今回は江戸時代になってからの写本など関連の資料もあわせ初公開いたしております。他、今回は13点の初公開作品を展示いたしております。

図3

 

企画展「言祝ぎ(ことほぎ)の美-寺宝でつづる吉祥」 詳細はこちら